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若年性脳梗塞
2024.08.02かねなか脳神経外科 看護部です。
近年、異常気象による温暖化の影響で警戒レベルの猛暑が続いています。
この暑さで熱中症の患者さんが全国的に急増しており、当院にも最近多く来院される傾向が見受けられます。
熱中症とは、『高温多湿の環境下で長時間いる事で、体温調節機能が上手くは働かなくなり体温に熱がこもった状態』を指します。また、野外だけではなく室内で何もしていない時でも発症するので危険です。
暑くなると、発汗によって体温を下げようとします。
その汗には水分や塩分も含まれておりこれが失われる事で脱水症になります。
熱中症は侮ってはいけません。例えるならば生卵がゆで卵になる現象です。完全にゆで卵になった卵は生卵には戻りません。根性論で乗り切るなんて事はナンセンスです。涼しい所で過ごして、水分摂取、特に電解質が入ったOS-1や薄めたスポーツドリンクをお勧めします。
最近テレビで若年性の脳梗塞患者が増えていると話題に載っていましたが、その原因のひとつとして脱水があります。
若い世代の脱水の主な原因として以下の4つが掲げられます。
- アルコール摂取(利尿作用)
夏の炎天下でのビールはより発汗で一層水分が失われます。
アルコールを分解する際により水分が必要になり、1ℓのビールで約1.1ℓの水分が出ていくと言われています。
- スポーツ時の大量発汗
- 朝食抜き・不規則な食生活
食事から摂取する水分も体液を一定に保つ上で、必用不可欠です。
- 環境の変化
新しい環境に慣れるまでに緊張による発汗や呼吸に伴う脱水があります。
身体が脱水状態に陥り、体内の水分量が減少すると血液量も減少し、血液濃度が高くなると
体内に流れる血液がドロドロになります。また、夏は身体の熱を放出しようとして血管が拡張しやすくなります。
血管の中の血の塊(血栓)ができて脳の血管を詰まらせてしまうと脳梗塞になります。
脱水と脳梗塞の症状は良く似ています。
めまい・ふらつき・頭がぼんやりしたり、手足のしびれ等の共通する症状があるため、このような症状が
見られた場合、脱水症状とは思いこまず先ずは来院しましょう。
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