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  • 外来リハビリテーション

    2022.05.04

    こんにちは。院長のKです。

    頭痛外来の投稿は比較的多く発信してきましたので、今日は脳卒中とリハビリテーションについてのお話しです。

    先月放送されましたテレビ朝日の朝の報道番組「サンデーライブ」に日本を代表するマジシャンのタジマジックさんが脳梗塞を克服した闘病記を番組されており、外来通院と外来リハビリを当院で行なっているため診察リハビリ風景にカメラが入りました。

    (※全てタジマジックさん本人の承諾を得て掲載してます)

    脳卒中は「脳が突然にして卒たる(あたる)」ごとく、一秒前まで普通な健常人が、突然脳血管障害により脳にダメージを受ける病気です。

    脳卒中は「死因」の第3位、「寝たきり・介護が必要な病気」の第1位です。命は繋ぐけど、不自由な生活・他人の助けを必要とする代表的な疾患です。健康寿命を短縮させてしまう疾患なのです。

    脳卒中は脳梗塞・脳内出血・くも膜下出血を代表とする脳血管のトラブルの総称。

    血管が詰まる事により血流がストップ、脳細胞に酸素や栄養が行き渡らず脳の細胞が死滅するのが「脳梗塞」。

    高血圧・脂質異常(悪玉コレステロール高い)・糖尿病などによる血管の動脈硬化により血管に亀裂が入り血が噴き出て、脳の細胞が破壊されるのが「脳内出血」。

    脳血管(動脈)に動脈瘤が有ったり、椎骨動脈解離が有ったりと、脳血管の一部に脆弱な構造体が存在するとその部分より出血しやすくなり、それによる出血が「くも膜下出血」。

    脳梗塞と脳内出血は命の危険はそんなに高くなく、その代わり麻痺や言語の障害、考える力(高次脳機能障害)の低下を認めます。

    くも膜下出血は半数以上がお亡くなりになりますが、麻痺も残さず完全復帰する事も可能な、予後が極端な病気です。

    今回、タジマジックさんが患ったのは脳梗塞です。脳の血管が閉塞する虚血性脳血管障害です。そして脳の中の脳とも言われる脳幹部梗塞です。脳幹部は大脳からの指令を受け入れる部位で、運動・感覚の通路となるため、麻痺や感覚障害、言語障害、飲み込みの悪さが残ります。軽症例では考える能力である高次脳機能は幸いにして守られます。つまり、患者さんの言葉を借りると、「頭はしっかりしながら、手足や顔、喉の障害が残る」病気です。

    意識がしっかりしている分、手足の症状をもろに感じる。一方で、意識がしっかりしてるからリハビリを自己の意思を高めて臨めるなど、良いようで悪く、悪いようで良いと言った感じです。

    脳梗塞の主な原因は動脈硬化です。動脈硬化は20歳以降は誰にも起こっています。私にもあなたにも。

    動脈硬化の終末像が頭で言えば脳卒中(くも膜下出血を除く脳卒中)、心臓で言えば心筋梗塞です。

    そのため、動脈硬化を予防する事に全力を尽くしましょう。その予防は血圧・コレステロール・血糖値・タバコ・運動不足に尽きます。脳のMRIで、白質病変と言って、白い点々が目立つ事を指摘された事がある方も多いと思います。これは慢性虚血性変化と言って、脳動脈硬化の進行している変化です。

    脳のMRIでこのような動脈硬化が認められた場合は定期的なMRI検査をお勧めいたします。増えないかを確認、隠れ脳梗塞が出ないかを確認、微小出血が出ないかを確認し、前に比べて悪化している時には血圧や脂質などのコントロール、生活習慣の見直しを強化します。

    話は戻りますが、タジマジックさんは外来リハビリを行ってます。当院の外来リハビリは入院中の急性期リハビリと同じようなリハビリをマンツーマンで提供しています。外来リハビリを行う施設は殆ど有りません。当院では少しでも社会復帰に近づくような実生活に即したリハビリテーションを外来にて提供しています。

    リハビリは大事です。効率よく続ける事が、復帰へ近づく最も有力な手段です。

    外来リハビリに励むタジマジックさん。

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    ※ご本人の許可を得て掲載してます。

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