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アルツハイマー型認知症、MCI 〜レケンビとケサンラ〜
2025.05.13こんばんは。院長のkです。医学の進歩に伴い平均寿命が延伸し、社会も高齢化となると、次にヒトは認知症にならないかと心配になるものです。脳卒中、癌、心疾患、認知症。ヒトは長く生きる事で健康寿命を阻むこれらの疾患と向き合わなければならなくなります。特に脳卒中と認知症は本人のみならず家族の介助介護を必要とする為、他人事ではない疾病なのです。
医学の進歩は日進月歩、近年、認知症特にアルツハイマー型認知症をコントロールしようとしているのです。
令和5年12月20日に新しいアルツハイマー病治療薬であるレカネマブ(レケンビ®)の製造販売が承認され発売されました。
当院においても、この薬を安全かつ適正に使用できるように体制を整え、令和6年10月より運用を開始しています。
また、やや特徴の異なるケサンラ(ドナネマブ)の治療も令和7年2月より開始いたしました。アルツハイマー病は脳の中にあるアミロイドβという変質したたんぱく質が沈着することから始まると言われています。
正常な状態ではアミロイドβは産生されてもバラバラのまま脳から取り除かれますが、アルツハイマー病の人ではアミロイドβが塊を作り脳の中にたまっていきます。
このアミロイドβ蛋白が神経細胞を障害することで、働きが落ち、数が減り、脳の萎縮が生じて認知症を進めると考えられています。抗アミロイドβ抗体薬(レケンビ、ケサンラ)は、このアミロイドβを脳内から除去する働きがあり、それにより病気の進行を抑えることができます。
従来の薬剤にはない病気の原因に直接作用する新しい治療薬です。
軽度のアルツハイマー病もしくはアルツハイマー病に基づく軽度認知障害(MCI)の方を対象としており、投与までにはいくつかの検査が必要になります。
この薬剤は特殊な治療薬のため東京都内でも治療を行える医療機関は限られています。中野区では当院含め3医療施設しか有りません。物忘れが進行してからでは、巻き戻す事ができません。物忘れになるか、なりそうな要因が有った段階での治療で、初めて効果を発揮します。物忘れ気になる方は一度受診してください。認知症の初期症状は、物忘ればかりでは有りません。怒りっぽくなった、無関心になった、転びやすくなった、便秘がちになった、歩行が遅くなったなど、日常あり得そうな症状が初期に現れてきます。↑↑ 投与可能医療機関クリックしてください
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