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  • ドナネマブ(ケサンラ®️kisunla®️)治療の臨床的意義

    2025.05.20

    こんばんは。院長のKです。

    先日ブログにて、アルツハイマー型認知症の新規治療薬である抗ベータアミロイドタンパク抗体を記載しました。

    レケンビとケサンラ。当院でも既に6名のケサンラ新規治療を開始した患者さんがおります。

    今日は、そのケサンラのお話しです。

    片頭痛の画期的な治療薬である抗CGRP注射製剤の代表薬ガルカネズマブ(商品名エムガルティ®️)を販売している製薬会社イーライリリーが、実はアルツハイマー型認知症患者さんへの新薬で、抗βアミロイドタンパク抗体薬であるドナネマブ(商品名ケサンラ®️)をも販売しており注目を集めてます。

    ケサンラは月に1回だけ静脈注射を行います。海馬の萎縮の原因となるアミロイドβタンパクを取り除くお薬です。つまりアルツハイマー型認知症を根本的に進行を遅らせる新薬なのです。

    特にこのケサンラは、認知機能(ADAS-Cog13)および日常機能(ADCS-iADL)の項目別スコアにて、

    記憶(特にエピソード記憶)と実行機能の衰えを有意に抑制

    日常生活の中でのコミュニケーション関連の活動において改善傾向

    これらのアドバンテージが有るお薬と想定されているようです。

    実際の生活では、短期記憶障害、実行機能障害でプラセボと有意差が付いており、MCI(軽度認知機能低下)の多くの方が短期記憶でお困りかと存じます。記憶に関してお困りの患者さん、家族に対して、具体的な進行抑制効果をお示しできる薬剤です。

    しかし、こうとも私は思います。これらの新薬を本当に使うべき人、それは認知症でもなく、MCIでもなく、その前のpre clinicalにいる方々。もしかしたら私もそうかもしれません。病気など無縁な段階。事がスタートする前にこんなタンパク除去しちゃおう!の発想です。

    現在は、MCIと軽度アルツハイマー型認知症の患者さんが対象ですので、できるだけ早く、これこそ早期発見早期治療が当てはまるのではないでしょうか?

    ほろ酔い状態で勝手に作ったスローガンですが、

    記憶の霧に、科学の光を!です。イメージ作成。なかなかの傑作。

    流石に眠いので寝ます。みなさまおやすみなさい💤

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