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群発頭痛は季節の変わり目に多い
2026.03.01こんばんは。院長のKです。
片頭痛は抗CGRP関連抗体製剤の出現により飛躍的に頭痛の改善をもたらせました。三叉神経ー血管説が有力と考えられ、そこをターゲットとする治療薬が登場したのです。エムガルティ、アジョビ、アイモビーグです。最近は飲む注射薬とも言えるゲパント(商品名でなるティーク)も登場し、片頭痛の治療が進歩しています。
一方で、群発頭痛と言ってメカニズムもあまり解明されておらず、治療にも難渋、難渋というか治療はあれど患者さんは苦しむという頭痛があります。
私が学生の頃は群発頭痛は7つの1と覚える様にしなさいと記憶しています。7つの1とは、「1年に1回、1ヶ月間、1日に1回1時間続程度1側の目が痛む」ということです。
しかし、実際の国際頭痛分類第3版(CHD-3)によると、
①厳密に重度の一側性頭痛発 作が眼窩部、眼窩上部、側頭部のいずれか1つ以上の部位に発現、
②15~180分間持続、
③発作 頻度は1回/2日~8回/日、
④普通は頭痛と同側の結膜充血、流涙、鼻閉、鼻漏、前額部および 顔面の発汗、縮瞳、眼瞼下垂および・または眼瞼浮腫および・または落ち着きのなさや興奮した様子を伴うと定義されています。
決して7つの1じゃないですね。
男女比は男性:女性が3:1と男性に3倍多いです。20−40代で発症することが多いです。しかし、女性の群発頭痛は重症な表現型であるとも言われています。それは持続時間が長く夜間発作が多いということです。群発期に飲酒をすると頭痛発作が誘発されやすいといわれているので、群発期にはアルコールは禁物です。サウナや長湯もリスクがあります。
そして、季節の変わり目である今頃、2月3月が非常に多いです。視床下部の影響、メラトニン説、自律神経の乱れなどが関与していそうです。当院の外来でも群発頭痛と国際分類できる患者さんが多くなってきました。
日本では保険診療に、群発頭痛の急性期治療(頓挫療法)として酸素投与とスマトリプ タン皮下注、スマトリプタンの点鼻薬が認められています。100%酸素を7L を15分吸入することで痛みは消失します。一番効果的な治療と思われます。発作期だけでも自宅に酸素ボンベを置くことをお勧めします(医療機関でオーダーできます)。※携帯用の簡易的な酸素缶などではダメです。
反復性群発頭痛の予防療法としてはベラパミルと副腎皮質ステロイドの有効性が示されており、当院でも処方はしているものの効果はいまいちであり、なかなか実感できないのが現状です。
時に適応外使用ですが抗CGRP関連抗体製剤が効く例もありました。
死にたいと訴えたくなるほどの頭痛が出ます。Suicide headacheとも言われるくらいです。
1日も早く確実な予防療法が出ることを期待します。

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